半世紀以上にわたって、心に傷を負った子どもたちの癒しにアニマル・セラピーを実践してきたアメリカの治療施設グリーン・チムニーズ。日本では、児童虐待や子どもの犯罪の低年齢化が大きな問題となっているが、日本よりひと足早くこの問題と向き合ってきたアメリカでは、子どもたちが非行や犯罪に走るまえに手を差しのべる「早期介入」が、主流になっている。キャンパスに泊まりこみ、寄宿生活をする子どもたちに密着しながら、虐待やいじめなどで傷ついた6人の子どもたちの心が、動物や植物をケアするなかで開かれていく様子をとらえた。子どもたちと動物たちのなごむ写真がいっぱいの、とても平易な本。子どもたちの心の問題や、アニマル・セラピー、園芸療法などに興味のある人に読んでもらいたい。
岩崎書店:2005年刊行 本体 1400円 + 税
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